Vol.5 植物油をベースにしたクリームを選ぶ

肌の皮膚呼吸をさまたげる鉱物油に注意

本物のオーガニックコスメの選び方
本物のオーガニック・コスメの選び方」第5回目。
素肌にも環境にもやさしい化粧品選びについて。

CREAM

肌荒れをカバーするためのクリームがシワの原因に

乾燥肌で悩む多くの人は、洗顔や化粧水の後にクリームを塗って肌の保湿を心がけていることでしょう。でも気をつけたいのは、クリームの基本になっている油分です。多くのクリームのベースになっているのが、石油を精製した鉱物油(ミネラルオイル)、あるいは鉱物油を合成した油剤です。鉱物油は、肌の自然な皮膚呼吸を止めてしまい、肌のくすみやシワの原因となります。

やはり肌にとって安全なのは、ひまわり油やツバキ油、オリーブオイルなどの植物油です。植物油は保湿効果はもちろんのこと、ミネラルやビタミンを多く含み、肌を若返らせたり、紫外線から肌を守ったりしてくれます。

クリームを乳化する合成界面活性剤も乾燥肌の原因に

洗顔料に含まれる合成界面活性剤は、クリームの乳化にも使われています。クリームをつけると肌に張りがでて、シワも目立たなくなったように感じますが、これはバリアが破壊された肌にクリームが浸透したためで、一時的なものです。クリームが浸透した穴は皮膚組織の水分の出口になるので、結果的に乾燥肌になってしまうのです。乳液や美容液も同様。クリームよりトロッとして使い心地がよいですが、その分合成界面活性剤の量は多くなります。

より安全性が高い乳化剤は、植物性の大豆レシチンです。大豆レシチンは食品にも使われている成分です。また、ミツロウやカルナウバロウなどのロウも乳化作用があります。

ヨーロッパでは安心な乳化剤として昔からラノリンが使われています。ラノリンは日本では旧指定成分に含まれアレルギー性が問題視されていましたが、それは精製の仕方や抽出する際の溶剤によるものといわれています。そのほか最近では、安全な乳化剤として、せっけんも使われています。

選び方のチェックポイント
  • クリームに使われる油分として、鉱物油や合成の油剤は避ける
  • ひまわり油やオリーブオイルなど、植物油をベースにしたものを選ぶ
  • 合成界面活性剤ではなくせっけんや天然成分で乳化したものを選ぶ

クリームに含まれる油分をチェック!

問題成分
  • ミネラルオイル
  • パラフィン油
  • 安息香酸アルキル
  • ミリスチン酸イソプロピル
天然成分
  • ひまわり油
  • オリーブオイル
  • ホホバ油
  • ツバキ油