Vol.10 UVカット化粧品の紫外線吸収剤は大丈夫?
UV対策も合成のものではなく、天然のもので
- 「本物のオーガニック・コスメの選び方」第10回。
素肌にも環境にもやさしい化粧品選びについて。
SUNBLOCK CREAMS
SPF値の高さに惑わされないで!
UVカット化粧品に表示されるSPF値は、炎症を起こしシミの原因となるB紫外線をどれだけ防ぐかを示す数値です。しかし、これはかなり厚塗りした場合の値なのでうのみにはできません。また、SPF値は高ければよいというものでなく、ある程度の数値以上は一定になるといわれています。SPF30、40といった商品も出回っていますが、日常生活ではSPF15程度で十分です。
UVカット化粧品は乳液やクリームに紫外線吸収剤や紫外線散乱剤を配合して作られます。吸収剤は紫外線を吸収して紫外線から皮膚を守る成分、散乱剤は紫外線を跳ね返して皮膚を守る成分です。
注意したいのは吸収剤。これは防腐剤やタール色素と同じ系統の合成化学物質で、発ガン性などの毒性があるといわれています。紫外線に当たると酸化されてより毒性が強くなり、皮膚を傷め、逆にシミのもとになってしまうのです。また、吸収剤の代表的なものであるオキシベンゾンは環境ホルモンの疑いもあります。
UVカット化粧品の中には「医薬部外品」として売られているものも多く、全成分表示がない商品もあるので、中身がわからない商品は使わないようにしましょう。
安全な紫外線対策は天然成分のもので
紫外線をカットする成分では、酸化チタンや酸化亜鉛などの自然の顔料がより安全です。顔料には紫外線散乱剤の働きがあります。散乱剤は塗った後に白く見えてしまうのが少々の難点ですが、紫外線吸収剤のように皮膚炎や発ガン性の心配がありません。
そのほかセサミ油やツバキ油などの植物油や緑茶エキス、蜂蜜などにも、陽射しによる肌のダメージを和らげる働きがあります。
特にベビーや子ども用の日焼け止めは紫外線吸収剤不使用のものを。また、UVカット化粧品のベースになるのはクリームや乳液なので、合成界面活性剤の有無にも気をつけて選んでください。
- 紫外線吸収剤は肌への危険性が高いので避ける
- 合成界面活性剤で乳化されていないものを選ぶ
- 紫外線カットには酸化チタンなどの紫外線散乱剤や植物油などがより安全
UVカット化粧品に含まれる紫外線カット成分をチェック!
- オキシベンゾン
- メトキシケイヒ酸オクチル
- t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン
- パラアミノ安息香酸(PABA)
- 酸化チタン
- 酸化亜鉛
- 酸化セリウム
- セサミ油
- 緑茶エキス