Vol.13 合成香料と天然の香りの違いは?

天然の香料には、肌を美しくしたり、こころを癒すパワーがあります

本物のオーガニックコスメの選び方
本物のオーガニック・コスメの選び方」第13回。(最終回)
素肌にも環境にもやさしい化粧品選びについて。

FRAGRANCE

嗅覚を狂わせ、神経を乱す合成香料

香りの印象は、化粧品にとってとても大切なもの。香水はもちろん、コスメ、シャンプーからスタイリング剤にいたるまで、いろいろな化粧品を選ぶとき、香りを基準にしている人も多いことでしょう。

しかし、残念なことにその香りもまた石油から作られた合成香料が少なくないのです。本当にあらためて何もかも石油で作られていることに驚いてしまいます。

香りが充満しているドラッグストアや他人の香水やスタイリング剤のきついにおいで、頭痛がしたり気分が悪くなったりしたことはありませんか? それは香り成分が鼻から吸収されて、ストレートに神経系に影響を及ぼすためです。このことからもわかるように、香りから受ける影響は大きく、特に合成香料は嗅覚を狂わせ、神経系をおかしくさせるという不安があります。また、アトピーの原因になったり、ホルモンのバランスを崩すともいわれています。

化粧品の成分表示では「香料」とだけ書かれていて、天然の香料か合成の香料なのか判断ができません。すべてに当てはまるわけではありませんが、「香料」と書かれているものは避けるというのがひとつの方法かもしれません。なぜなら、天然の香り成分は防腐剤や保湿などの役目も果たしているので、オレンジエキス、ユーカリエキスなど植物の名前がそのまま書かれていることが多いからです

自然の恵みが凝縮されたエッセンシャルオイル

香料成分は、合成香料ではなく、天然のものを選びましょう。精油(エッセンシャルオイル)は、植物のさまざまな部分から抽出された天然の香料です。香りだけでなく、消毒や消臭、防虫などに役立ちます。また、気分をリラックスさせたり逆にリフレッシュさせたり、私たちの心身にも効果があります。同じ精油でも、できるならオーガニック原料の良質のものを選びましょう。また、抽出方法も有機溶剤を使わない、圧搾法や水蒸気蒸留法にこだわった商品が理想的です。

選び方のチェックポイント
  • アレルギーや神経系に影響を与える合成香料はさける
  • 精油はできるなら、栽培法にこだわったオーガニックのものを

フレグランスに含まれる合成香料をチェック!

問題成分
  • 香料と表記(天然の場合も香料と表記される場合もありますが、
    メーカーに問い合わせないかぎりわかりません)
天然成分
  • ラベンダー油
  • ゼラニウム油
  • バラ油
  • オレンジ
参考
「化粧品成分事典」小澤王春監修/コモンズ刊、「経費毒」竹内久米司・稲津教久/日東書院刊、「石けんノート」太陽油脂株式会社 製品写真協力:おもちゃ箱、ミトク、ルミエール、ハーティハート、ハイパープランツ、メイムプロダクツ、ナイアード、ロゴナジャパン、イデア・インターナショナル、太陽油脂、一貴、ミヤウチ柑橘研究所